majun(マジュン)ブログ

ワンランク上のペットの健康知識や、majunの日々の出来事をご案内しています

「人間と同じように育った動物」

      2017/11/08

先日、テレビを観ていたらアメリカでの実験で
オラウータンを赤ちゃんから人の子供と全く変わりなく育てたらどうなるのか?
をやった結果を放送してた。

 

ベビーベッドを置いて添い寝をして人と同じ食べ物を与えて…
ただし、オラウータンは言葉は話せないので手話を教えたそう。

 

そのオラウータンは

「抱っこをしてほしい」

「車に乗って買い物に行きたい」

「アイスクリーム屋さんに行ってオレンジのアイスが欲しい」
などなど、ドンドン手話を覚えて意志の疎通ができるようになっていった。

挙げ句、コイン(お金)を渡せば欲しいものが手に入ることや
お金が無くなると仕事(頼まれた片付けなど)をすればコインをもらえるのも理解した。

 

研究のため日々、オラウータンのお世話をしていた大学教授の大学へ一緒に通うことになり
初のオラウータンの大学生誕生でニュースにもなり大学でも人気者になったそう。

 

ところが

大人になったオラウータンは大きく、

握力は成人男性の5倍にもなることから大学生の中には怖がる人もいて、

その不安が現実になってしまった。

 

遊びに誘いたかったオラウータンは女性に飛びかかり、動物園送りとなった

 

暖かく涼しく清潔な室内、ふかふかベッドで寝ていたオラウータンは
突然に動物園の檻の中でで過ごすことになった。
そんなオラウータンを不憫に思う大学教授は定期的に動物園に面会に通った。
面会に来る教授にオラウータンは
「クッキー持ってきて」
などを手話で伝えてきたが、規則であげれないとオラウータンに伝える。

 

そのオラウータンは現在36才。
今も教授は定期的に面会に行ってる。

やっぱり言葉を使わないだけで動物も人も同じなんだなぁ。

そして何より、自分がもし家ではなく檻の中で明日から
動物として動物の中で過ごすことになったら…
家族の一員として家の中で人間と同じように過ごしてきた犬たちが
山に捨てられたり、殺処分のために保健所に連れて行かれたり
ペットホテルに預けられるワンたちの心と似てるなぁと思った。

 

確かに動物は何も言わない。
犬だから
猫だから
大丈夫!
とも言える。

 

ただ、私は思う。
何をもって大丈夫と言うんだろう…

もし自分がその立場になったらどう感じるだろう? 

動物だから、きっとわからないし何も考えてないよ!
とは言い切れないよね。

 

もし私が知らない場所に連れて行かれ
家とは違う音、色んな鳴き声(叫び声)があちこちから聞こえたら…
檻の中で過ごすことになったら…
知らない場所だからこそ、フリーではなく檻の中が安心と思うんだろうか…

信頼しきってる家族を捨てるのは論外だけど、

もしペットホテルに預ける時などを考えると
特定の誰かが居ないとダメ!って子に育てるより、
普段から特定の人が居ない環境を定期的に経験していることも
いざという時の不安を小さくすることに有益。
そして普段からクレートやケージに入る経験をしておくことが大切だなと思う。

 

ペットホテルは短期間だし、家族が迎えに来てくれるけど
このオラウータンは後、何十年こうやって生きていくのかな…

 - オーナー友重のひとりごと