清潔にしすぎるからダメ!?
犬や猫の不調について話をしていると、
ときどき、こんな言葉を聞きます。
「清潔にしすぎると、逆に弱くなるんですよね?」
「菌に触れないと、免疫が育たないんじゃないですか?」
「不衛生な国でも、普通に生きてますよ?」
菌はゼロにはなりませんが(笑)
確かに、一見すると“もっともらしく”聞こえます。
でも、
体の仕組みの基本からすると、
この言葉には大きな取り違えがあることに気づきます。
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問題は「清潔かどうか」ではない
まずハッキリさせておきたいのは、
私が見ている問題は「清潔か不潔か」ではありません。
掃除をしているか、
汚れているか、
菌があるかないか。
そういう話ではないのです(^◇^;)
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体に入ってくるものの“割合”を考えてみる
日常生活の中で、体に入ってくるものを
大まかに分けると、こうなります。
・空気:80〜85%
・水分:10〜15%
・食事:5%以下
これは「どれが大事か」ではなく、
どれだけの頻度と量で、体に入ってきているか?
という視点です。
食事は1日数回ですが、
空気は24時間、止まりません。
そして、その空気や水や食から
余計なものが微量であっても
何年、何十年と、体内に入り続けているのか?
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「食事が原因」という説明が、成り立たない場面
食べている食事が原因だ!
食材のこんな部分が悪い!
食事が悪い、そんな情報も耳にします。
ただ現場では、こんなことが普通に起きます。
・食事をかなり整えても
皮膚・耳・目のトラブルが止まらない
・食事は変えてないのに環境が変わると落ち着く
・食事は一緒だけど引っ越ししたら良くなった!
または悪くなった!
これらは
「清潔にしすぎた」「食事が悪い」
と、いう説明だけでは辻褄が合いません。
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「菌が原因かどうか」は論点ではない
「菌だらけ、異物だらけの家なんて滅多にない」
「異物のせいにしすぎだ」
そう言われることもあります。
でも、ここで問題にしているのは
目に見える菌かどうか、という話ではありません。
そもそも多くの細菌類や真菌、ウイルス、
PM2.5などは目に見えないものです。
重要なのは、空気・水・食事のすべてを含めて
体内に入ってきたものが
・体が処理しやすいものか
・処理しにくいものか
処理するものが口や鼻から、粘膜を介して
体内に入り続ける環境”になっていないか?
体が持つ処理能力を邪魔していないかどうか、
という視点です。
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体の処理能力とは?
犬猫も含め、私たち生き物の体は体内に入ってきたものを消化したり、
余計なものを選別して体の外へ出したりと、
365日24時間、処理をしています。
食事の質を整えることで良い兆候が見えることがあるのは、
原因がこれだった!というより処理に使う余力ができた
という状態なのかもしれません。
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今と昔は生活様式が違う
一昔前の時代は、現代の暮らしと比べると
食事内容だけでなく、トイレ事情も建物の作りも
掃除や洗濯に使うものについても現代とは異なります。
そして何より、
空気の質も違うでしょう。
現代は
・密閉された室内
・人工素材
・化学処理されたもの
・空気中を舞い続ける微細なもの
に囲まれています。
食事の変化だけでなく、これだけの様々な変化があるのです。
にも関わらず
食事だけの問題、清潔にしすぎが問題だと
決めつけられるのでしょうか。。
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私が見ているのは体が処理する「負荷」
私が見ているのは、
・何が悪いか?
ではなく
・処理能力を超えた負荷がありそうか
です。
食事が体内に入ってくる5%なら、
残りの95%を占める空気はどうなのか。
そこを見ずに
「清潔にしすぎたから弱くなった」
「食事が悪い!」
と結論づけるのは、少し乱暴だと感じています。
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清潔にしすぎるからダメ?
私の答えは、こうです。
確かに、
潔癖症のように清潔にしすぎることも、
粗悪な食事ばかりを続けることも、
どちらも望ましい状態ではありません。
しかし、
どんな環境下であっても
多少質の低い食事であっても、
同年代で元気に過ごしている人や犬猫がいるのも事実です。
ということは、
最も重要なのは「何が良いか・悪いか」ではなく、
その人、その子の処理能力を超えているかどうか。
そして、
処理能力を超えているのであれば、
処理能力を邪魔しないことが最も本質だと。
私は、そう考えています。
あなたは、どう考えますか?