第6回「毎日の“ケア”は意味があるのか?」
2025/04/20
飼い主はソコが知りたい!シリーズ
「ペットの未病ケア編」blogバージョン
【第6回】
毎日の“ケア”は意味があるのか?」
〜少しでも早いうちからの、的を射たサポートで未来は変わる〜
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「元気に見えるから、何もしなくて大丈夫そう」
「まだ若いし、特別なケアは必要ないかも」
「何かあってから病院に行けばいい」
——そんなふうに思っている方も、少なくないかもしれません。
でも私はいつも思うのです。
**「健康そうなうちにこそ意味のあるケアができる」**と。
こんな言葉をご存じですか?
「事前の一手は、事後の百手に勝る」
これは、
「問題が起きる前に打つ一手のほうが、起きたあとに100の手を尽くすより価値がある」
という意味の、ことわざ的な表現です。
多くの人が何か問題が起きてから
アレコレ尽くし、他に方法は無いのか?と、懸命に頑張られるのです。。
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■ 「ケア」は、病気のためではなく
〝健康を続けるための土台〟づくり
ケアという言葉には「不調があるから」「トラブルが出てからするもの」
という印象を持つ方も多いかもしれません。
でも本来のケアとは
カラダがスムーズに機能する“当たり前”を保つための支え
です。
たとえば——
・白血球が隅々まで敵退治に行けるように血液が巡る
・隅々の細胞まで栄養が届くように血液が巡る
・不要なものが排出されるように各臓器の良好な機能
・傷ついた細胞が修復される各細胞からの指示
こうした“当たり前のしくみ”が
スムーズに働いていれば、身体は自然とバランスを保ちます。
それが崩れたときに初めて“症状”として表れるのです。
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■ 「うちの子は健康で元気!」の基準は?
「うちは何もしてないけど、健康で元気ですよ〜」
「悪いところはどこもないし、若いから大丈夫♪」
という声もよく耳にします。
どんな状態を“健康”と呼ぶのか?
それを明確に説明できる人は、案外少ないのではないでしょうか。
車に例えると、車は故障ギリギリまで走ります。
私の弟は運送業を40年近く営んでおり、車両をとても大切に扱っています。
社員にも
昨日、問題なかったから今日の点検は不要」
と、いうことは絶対に言いません。
日々の小さな変化や違和感に気づくことこそ、
重大なトラブルを防ぐための基本!
と、よく話しています。
私たちの健康もペットの健康も同じではないでしょうか。
「今、何もないから大丈夫」ではなく
「何もないうちに気づく力」
が、未来の安心につながるのです。
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■ ケア=“毎日の小さな積み重ね”
こんなケアしてて意味があるんだろうか・・・
と、おっしゃる方がいましたが
「意味のある毎日のケア」をすれば良いのです(*^◯^*)
意味があるケアとは、
「なぜ?それをするのか?」の根拠が明確な知識のもと
健康の基盤に最も関係が深いことにアプローチすれば良いのです(*^◯^*)
もちろん生物に絶対なんてありませんが
たとえば——
・口臭が強くなる前に、歯や歯茎、舌の色をチェック
・オシッコの色・臭い、うんちの形や回数に変化がないか
・草を頻繁に食べていないか?息が急に臭くなっていないか?
・便が“スポン”と1〜2本で出るか?色は黄土色か?
・背中が真っ直ぐか?腰が落ちてきていないか?
・毛焼けして茶色くなっている箇所はないか?
・鼻や肉球は乾燥していないか?
・寝ている時間が前より増えていないか?
・指摘されても変化がよくわからない、
または受け入れない飼い主さんは厳しい、、、
“予防”や“未病”のケアには、変化に気づく“まなざし”が前提なのです。
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■ 「今の健康」を守るのは、飼い主の“気づく力”
健康そうに見えるときこそ、
身体の中では小さなゆらぎが始まっているかもしれません。
そのゆらぎに気づいてあげられるのは、
毎日そばにいる飼い主さんしかいません。
だからこそ、「今が元気なうち」からポイントを押さえたケアを始めることが、
未来の大きな後悔を減らす可能性が上がり、
大事に至りにくい健康維持の最善策(^^)
そしてその積み重ねが、
「やっておいてよかった」という未来につながると、私は信じています。
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【次回予告|第7回(最終回)】
飼い主はソコが知りたい!シリーズ
blogバージョン
第5回~1回まではこちらから↓↓
第5回「血液検査で「基準値内」=安心なのか?」
第2回「健康そう」に見えるのに…なぜ突然の体調不良が?
第1回「症状がない=健康」って、ほんと?
病気の前兆は“目には見えないところ”から始まっている?
——「本来の流れを整える」というケアの本質へ。